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神秘学
1.古代エジプトでの黎明
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何千年か前、古代エジプトにおいて、人類は初めて自分たちの周囲をめぐる神秘な出来事に目を向けはじめたようです。この時のもっとも驚くべき発見は 自己の二重構造に気がついたことです。人間には手足や内臓などよりなる人体のほかに、霊気(エーテル)とか他の要素とか名付けるべきものがあることを知ったのです。これによって人類は、自身についての真の自覚を得たといってもいいでしょうし、偉大な内部自我の存在を知ったといってもいいでしょう。
この人間の本性の霊的な部分、つまり内部自我というものは、一体どこからきたのでしょうか。人体に苦痛を与えるもの――寒さ暑さや飢えも、これを動かすことはできず、人体が休んでいるときも眠っているときも働き続け、思考し知覚しているのです。生の終り――死に際してそれはどうなるのか。不滅なのか。存続するのか。こうした疑問は初期のエジプト人の心に動揺を与え、好奇心をかきたて、この世に生きる心ある人々のつきることのない営みである神秘主義の探究に立ち向わせたのです。
四季の移り変り、潮の干満、月の満ち欠けこういう素朴な日常生活のうちに経験する自然の法則を見つめるうちに、人々は周期の法則――つまり、あらゆる自然現象の周期性に気がついたのです。植物が示す、季節的な仮の死と、春における再生の繰り返しに人々は自然の復活を見ました。それは生あるものの不思議な不滅性にも通じるようでした。銀色に輝く星月の規則正しい運行や、天を横切る太陽の軌道に、自然の持つ絶対確実性を学び、万物には普遍的秩序があることが暗示されていました。これらはすべて、これらの人々の探究心を限りなく刺激したのでした。

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