バラ十字会

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神秘学を科学する 第9部 ~生命と宇宙と万物~

Scientific Mysticism Part9 - Life, the Universe and Everything

ウィリアム・ハンド

By William Hand

第4章 〈意識〉の科学

The Science of Consciousness

 さて、科学と神秘学の両面から見てきたこの長い旅も、いよいよ終わりに近づいてきました。そして、この旅により私たちは、現代の偉大な神秘にたどり着きました。〈意識〉とはいったい何なのでしょうか。もしも〈意識〉を理解することができれば、宇宙や自分自身について、私たちは、より深く理解することができます。

 現在主流となっている科学的な観点では、いまだに、意識は物質である生物の脳の活動だけから生じているとされています。身体のひとつひとつの細胞や、石や木や原子が意識を持っていると言うことは、あまりにも行き過ぎた定義であると考えられています。生物が死ぬとき、意識も消滅すると、いまだに科学は述べています。

 しかし、それは事実ではないという仮説を裏付けるような科学的な証拠が、現在増えつつあります。そして、この分野の調査によって、科学には新しいパラダイム(paradigm:認識の理論的枠組み)がもたらされるかもしれないと私は考えています。意識が体の外へと拡張することができること、さらには、意識が表現されるために体は必要とされないということが、もし立証されたとしたら、生命や宇宙や万物に対する科学的な見解は、永遠に変化することでしょう。また、そのような探究への新しい展望が数多く開かれることでしょう。そして、「すべてのものを説明するひとつの理論」という聖なる究極の目標へと近づいていきます。

 意識を体の外へと拡張できることや、肉体の死後も意識が生き続けるということの科学的な証拠を考察する記事をいずれ書きたいと私は思っています。その旅がエキサイティングなものになることをお約束して、このシリーズを終わりにします。(完)

 ※上記の文章は、バラ十字会が会員の方々に年に4回ご提供している神秘・科学・芸術に関する雑誌「バラのこころ」の記事のひとつです。バラ十字会の公式メールマガジン「神秘学が伝える人生を変えるヒント」の購読をこちらから登録すると、この雑誌のPDFファイルを年に4回入手することができます。

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